中村 文俊 個展

2022年 4月1日~4月30日   毎 金・土・日曜日 開催

寒さの中にも春の足音が聞こえるようで、春とともにコロナの収束を迎えられたらと願うばかりです。
皆様におかれましては、ご清栄のこととお慶び申し上げます。

ギャラリー目白山では、昨年の雪梁舎フィレンツェ・アカデミア賞受賞者である、中村文俊の個展を開催いたします。同賞受賞によるフィレンツェ留学をひかえ、若き才能にあふれる中村文俊。このたびは彼の記念すべき初の個展です。

1993年生まれで神奈川県出身の中村文俊は、2017年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業し、研鑽を積むべく同大学大学院造形研究科修士課程美術専攻油絵コースに進学。この年のうちに、第13回世界絵画大賞展の協賛社賞を受賞し、神山財団芸術支援プログラムの第四期生となり、守谷育英会の修学奨励賞受賞に加え、理化学研究所展示プロジェクトにも参加するなど、精力的に活動し、着実に評価を得ていきました。
翌2018年の第14回世界絵画大賞展においても協賛社賞を受賞し、日動画廊における第5回「未来展―美大の競演」にも出品しています。
翌2019年、大学院の修士課程修了に際しては、修了制作が優秀賞を受賞しました。
そして、2021年、雪梁舎美術館主催による第23回雪梁舎フィレンツェ賞において、フィレンツェ美術アカデミア賞という輝かしい賞を手にしました。同年にはシェル美術賞2021への入選も果たしています。
本年2022年には既に、日動画廊主催の昭和会展への入選が決定しています。

中村文俊は作品「と或る道端の世間」でのフィレンツェ美術アカデミア賞、受賞に際して、「すさまじい勢いで移り変わる人間社会。自分自身の生活で精一杯の中、待ったなしで追い打ちをかけられる天災や疫病。そんな時勢の中、また と或る世間でも 日々、生活は続く」と語っています。細部まで描き込まれた風景には、それとしては普遍的であるのに、どこか不安を喚起する事象、明らかに不穏な出来事、しかしまた、普通とも思える光景が交錯し、一つの画面の中で日常のあらゆる性格が多重奏をかなでています。それが不協和音に終始しないのは、中村文俊の卓越した画力と、ペンギンに象徴されるユーモアを交えた表現によるものと思われます。

このたびの展示では、ルネサンス期名画の背景を彷彿とさせる静謐な風景画や、幻想的な風景画を中心にご覧いただきます。筆致がたどれないほど緻密に描きこまれた、中村文俊の濃密な絵画世界をおたのしみください。

皆様のご支援とご来廊を心からお待ちしております。

ギャラリー目白山

中村 文俊 プロフィール

1993年 神奈川県に生まれる

2013年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科に入学

2017年 同大学を卒業
     同大学大学院造形研究科修士課程美術専攻油絵コースに進学

  • 2017年 第13回世界絵画大賞展の協賛社賞を受賞し、神山財団芸術支援プログラムの第四期生となる
  • 2017年 守谷育英会の修学奨励賞受賞
  • 2018年 第14回世界絵画大賞展 協賛社賞を受賞
  • 日動画廊主催 第5回「未来展―美大の競演」への出品
  • 2019年 武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程修了、修了制作が優秀賞を受賞
  • 2021年 雪梁舎美術館主催 第23回雪梁舎フィレンツェ賞、フィレンツェ美術アカデミア賞を受賞
  • 2021年 シェル美術展入選
  • 2022年 Charm cara corporation アートギャラリーホーム 作品委嘱
  • 2022年 第56回日動画廊 昭和会展 入選