2025年 8月 開催
奥山 和奈可「翅音のささやき」
会期:2025年8月2日(土)~8月31日(日)
時間:11:00~17:00(最終日31日(日)は15時閉廊です)
夏の江ノ島に響く蝉の声。
この度、緑と木の温もりに満ちたギャラリー目白山で、奥山和奈可の個展を開催いたします。
「翅音のささやき」
足元の蟻やドクダミ、異国の甲虫、そして命終える花や虫の姿。花と虫を軸とした、多様な生命の表情をお楽しみいただければ幸いです。
本展では、日本画の伝統的な技法と精神性を下地に、一貫したテーマを探求しています。それは、世に「嫌われもの」とされがちな存在や、寂寥とした自然の断片に宿る、凛とした美しさを描き出すことです。
一般的に忌避されるこれらのモチーフは、奥山のまなざしを通して、畏怖すべき自然の一部であり、精緻な造形美を持つ存在として、荘厳なまでの静けさをもって見る者に迫ります。
奥山が用いるのは、墨、胡粉、岩絵具、それに金箔銀箔。墨や色鉛筆による緻密な線は、カラスの濡れたような漆黒の羽や、ヘビトンボの翅の繊細な網目を捉えます。岩絵具の鉱物的な粒子は、ざらりとした独特の質感を画面に与え、朽ち木に張り付くカミキリムシの硬質な甲殻や、古びた壁に広がる蜘蛛の巣の儚さを触覚的に伝えます。
奥山の作品と対峙することは、我々自身の美意識の境界線を問い直す経験となるでしょう。それは、華やかな美しさとは異なる、「わび・さび」にも通じる、朽ちていくもの、寂しいものの中に潜む豊かさの発見です。
新緑に囲まれたこの空間で、彼女が描き出す生命の息遣いに、どうぞ心を澄ませてみてください。見過ごされてきた存在たちが放つ、密やかで力強い美の世界が、あなたの感性を静かに揺さぶることでしょう。

奥山 和奈可(おくやま わなか)
プロフィール
1991 東京生まれ
嫌われものを描く
人々が嫌う生き物の魅力や美しさを絵画で表現する
直向きに生きることへ身を任せると、そこには必ず醜さが生まれる
嫌われものの姿態は、生きることの具現化ではないだろうか 醜いことは、残酷で美しい
略歴
- 2010年 茨城県取手松陽高校 美術科 日本画コース 卒業
- 2015年 東北芸術工科大学 芸術学部 美術科 日本画コース 卒業
- 2017年 公募 ヴァニラ画廊大賞展 都築響一賞 受賞
- 2017年 東北芸術工科大学 芸術工学研究家 芸術文化専攻 日本画領域 修士課程 卒業
- 2020年 公募 害蟲展 ~悪モノにされたいきものたち~ 入賞
- 2021年 公募 害蟲展 season2 ~ワルモノにされたイキモノたち~ 最優秀賞
個展
- 2018年「HATED PERSON~嫌われものを描く~」ヴァニラ画廊(東京)
- 2021年「蔑された小さな命~ABANDONED FROM CITY~」gallery hydrangea(東京)
- 2024年「枯れた花を見た」フリュウ・ギャラリー(東京)
グループ展・活動
- 2009年「団扇アート展」ギャラリー上原(東京)
- 2010年「春の宵の百鬼夜行展」ギャラリー上原(東京)
- 2012年「青歌展」東北芸術工科大学 スタジオ144(山形)
- 2013年「物語展」雑貨屋キャラメルフィールド(山形)
- 2014年「全国美術大学奨学日本画展」石正美術館(島根)
- 2015年「蟲展4」The Artcomplex Center of Tokyo(東京)
- 2016年「大学院日本画院生展」恵埜画廊(山形)
- 2017年「東北芸術工科大学卒業/修了研究・制作展」東北芸術工科大学(山形)
- 2017年「ヴァニラ画廊大賞展」ヴァニラ画廊(東京)
- 2017年「ROADSIDERS’weekly Vol.269~嫌われしものの美~」株式会社テンポ(配信)
- 2018年「 彩 脈」ガレリア・グラフィカbis(東京)
- 2019年「Small Works 2019」ガレリア・グラフィカbis(東京)
- 2020年「害蟲展」 ego Art & Entertainment Gallery(東京)
- 2021年「昆虫美展~標本とアート~ 」ego Art & Entertainment Gallery(東京)
- 2021年「ExtrART file.31〜動物と花のワンダー!~」アトリエサード(雑誌)
- 2021年「害蟲展 season2」足立区生物園 (東京・大阪)
- 2022年「彼岸の翅」gallery hydrangea(東京)
- 2023年「博物ふぇすてぃばる!9」科学技術館(東京)
- 2024年「へんないきもの展」フリュウ・ギャラリー(東京)
湘南の杜スケジュール
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